みなさんこんにちはTagです。今日は留学するには避けては通れないビザに関する情報をお届けしたいと思います。同じドイツ語圏でもドイツとはビザの種類や規則が違いますので留学を検討している方は忘れずにチェックして頂きたいと思います。皆さんのビザ選択に役立てば嬉しいです。
Contents
短期留学ならビザはいらない?
日本とオーストリアは査証免除協定を結んでいるため、日本国籍の方は6か月以内の就労を伴わない観光や商用、留学を目的にオーストリアへ渡航する際はビザを申請する必要がありません。ただし、2022年末より導入予定の事前渡航認証制度”ETIAS(エティアス)”施行後は、事前に渡航認証を取得する必要があります。
ETIAS(エティアス)はシェンゲン協定加盟国へ渡航する際に必須の渡航認証となるため、渡航前に忘れずに申請手続きを行いましょう。
ヨーロッパ主要国が加盟するシェンゲン協定では、シェンゲン圏内にビザを取得せずに滞在できる日数が最長90日と定められています。
オーストリアではビザを取得せずに6か月の滞在が認められますが、滞在中に他のシェンゲン加盟国への入国を予定している方はビザが必要となるケースがあるので注意する必要があります。6ヶ月以上の滞在は在留許可あるいは定住許可が必要不可欠です。
また、注意しなければいけないのはオーストリアに入国前に他のシェンゲン協定加盟国に入国しないことです。例えばオーストリアに行くのにドイツを経由してしまうとドイツのルールが適用になってしまいます。心配であればオーストリアへの直行便が間違いないでしょう。
シェンゲン協定加盟国は以下の国になります
オーストリア、ベルギー、デンマーク、ドイツ、エストニア、フィンランド、フランス、ギリシャ、アイスランド、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スウェーデン、スイス、スロバキア、スロベニア、スペイン、チェコ、ハンガリー
※EU加盟国≠シェンゲン協定加盟国
ETIASについてはこちら
長期滞在向けビザ
学生ビザ
無事に受験に合格し、晴れてオーストリアで学生生活を始める場合はこのビザを申請することになります。自身の受験校や師事したい先生が明確な場合は
ビザなしで渡航(6か月以内)→受験→合格→ビザ申請→学生生活スタート
という流れが理想的でしょう。学生ビザの申請には以下の書類が必要となります。
必要書類
1,申請用紙
2,パスポート
3,戸籍抄本 + アポスティーユ→ +ドイツ語認証翻訳
4,証明写真(4,5cm×3,5cm、背景白)
5,住所登録票(区役所で住所登録した際のMeldezettel)
6,賃貸契約書
7,家賃の証明
8,健康保険の証明書
9,経済証明(銀行の残高証明書など)
10,無犯罪証明書(発行から3か月以内のもの) + アポスティーユ
11,合格証明書
アポスティーユとは
公印確認,アポスティーユは,どちらも日本の官公署,自治体等が発行する公文書に対する外務省の証明のことです。外国での各種手続き(婚姻・離婚・出生,査証取得,会社設立,不動産購入など)のために日本の公文書を提出する必要が生じ,その提出先機関から,外務省の証明を取得するよう求められた場合,また日本にある提出先国の大使館・(総)領事館の領事による認証(=領事認証)取得に際して要求された場合に必要になります。よって,外国の提出機関あるいは駐日大使館・(総)領事館が求めている場合のみ申請をして頂くことになります。
(外務省ホームページから引用)
つまりは日本の公文書を外国の機関に提出する際に「この文書はちゃんとしたものですよ」という証明のことです。
ドイツ語認証翻訳とは
日本語の書類をオーストリアやドイツの機関に提出する際には翻訳が必要となります。翻訳といっても誰でもやっていいわけではありません。同じドイツ語圏でも各国の公認翻訳通訳士の翻訳を依頼する必要があります。アポスティーユが必要な書類の場合は最初はアポスティーユの申請からです。
提出書類の3と10は日本国内にいるうちに準備をしておきましょう。
ワーキングホリデービザ
師事したい先生が決まっていない、現地でゆっくり受験校や先生を探したいという方はワーキングホリデービザがおすすめです。学生ビザとは異なり在京オーストリア大使館で申請することができます。ワーキングホリデービザを申請するには以下の条件に当てはまっていなければなりません。
条件
・申請者の年齢は18歳から満30歳であること
・WHPビザの申請はビザの有効期間の3か月前から、遅くとも3週間前までに行う
・WHPビザの有効期間の変更はできない
・WHPビザの最長期間は12か月であり、複数の再入国が可能
・WHPビザの延長はできません
・WHPビザは一国一人一回のみ申請可能 (WHPビザを消化できない場合、キャンセルしない限り再申請できなくなります。ただし就労しなかった理由による事後キャンセルはできません)
・就労が可能であるものの、就労・就学は主な渡航目的であってはいけません
・申請者はWHPビザの有効期間より残存期間3か月以上ある旅券を所持する
・申請者は往復航空券、あるいは購入に必要な資金を持たねばなりません
・申請者はオーストリア入国後最初の一定期間、自力で生活できる充分な資金を持たねばなりません
・申請者は充分な健康保険に加入していなければなりません
・申請者は充分な健康状態でなければなりません、なお犯罪歴があってはなりません
・WHPビザは無料です(在京オーストリア大使館ホームページから引用)
必要書類
・申請用紙(大使館のウェブサイトからダウンロード)
・パスポート写真(4,5cm×3,5cm、背景白)
・パスポート(ビザの有効期間より残存期間3か月以上必要)およびコピー
・滞在期間中の旅行、疾病、事故保険(最低保障3万ユーロ)
※現在は新型コロナウイルスもカバーしている保険でなくてはいけません。
・銀行の6 ヶ月分出入がわかる残高証明書(申請日から1週間以内のもの、明確な金額は示されていません)
・航空券あるいは航空券を調達できる充分な資金
・宿泊の予約証明
・返信用封筒(レターパック520)
学生ビザと違い日本国内で申請できるのが最大の魅力だと思います。申請書類に関してもアポスティーユや認証翻訳が必要ないため準備もしやすいです。現在はコロナの影響もあり申請には予約が必須となっています。出国予定日の3~4週間前に予約を取りましょう。
体験談(しくじり先生 俺みたいになるな!!)
僕は実際にワーキングホリデービザを申請しました。正直結構振り回されたので反面教師エピソードとして紹介したいと思います。
まず「善は急げだ!」と思い、出国予定日の2か月前に在京オーストリア大使館へ申請手続き予約のメールを送りました。しかし予約を取ろうとしても残念ながらそれは叶わず…大使館からは「出国予定日の3~4週間前になったら受け付けます」とだけ返信をもらいました。
その後、既定の期間になってから予約を取り、書類準備が始まりました。申請用紙はもちろんドイツ語で書かなくてはならず、申請書だけでも一苦労でした。ドイツ人の友人に添削してもらい無事完成。
その他は書類はほとんどスムーズに準備できましたが、僕がネット銀行をメインで使っていたので銀行の残高証明書は取得に少し時間がかかりました。保険も「Care Concept」というドイツの会社の保険に加入しました。日本語対応だったので手続きもスムーズでした(後日個別で記事にしようと思います)。
申請日当日。いざ人生初の大使館へ!大使館の門の前でなんだか突然不安がよぎり改めて書類を確認したらレターパックを用意していなかったことに気づきました。コンビニでレターパックを購入し大使館までダッシュ、そして息切れしながら申請開始。
まず安心したのは係りの人が日本人だったことです。書類もドイツ語と日本語の両方用意されており、心からワーキングホリデービザにしてよかったと思いました。そう思ったのも束の間、そこからは訂正と書類不備の嵐でした。
・銀行の残高証明は申請日から1週間以内のもの
・証明写真の背景青は不可
・保険の適用期間がずれている
・保険がコロナをカバーしているという書類が必要
・申請書の間違い
もちろん僕が悪い部分もあるのですが残高証明の発行期間や保険がコロナをカバーしているという書類が必要というのは大使館で初めて知った情報でした。
しかしここでみなさんにお伝えしたいのはミスがあっても大丈夫ということです。大使館での申請手続き日から2週間は訂正期間となるので、不備があったものは訂正した書類を後日大使館へ郵送すれば問題ありません(この期間を過ぎると不備があるまま審査され、たいがい落ちます)。
大使館を後にしてからは訂正書類の手続きです。日本語対応の保険会社だったため、コロナに関する書類も無事に入手でき、書類の提出は無事完了しました。
ところがそこから何日たってもビザが来ず、問い合わせたところ審査中と言われ、ひたすら待つしかありませんでした。年末年始を挟んでいたのも遅くなった原因だと思いますが、なんとビザが僕の手元に届いたのは家を出る当日。本当に生きた心地がしませんでした。
このように僕のワーキングホリデービザ取得はとてもドタバタしたものでしたが、それでも今は無事にオーストリアで生活できています。皆さんも書類や手続きはくれぐれもお気を付けください。
まとめ
今回はオーストリアにおけるビザ事情をお届けしました。オーストリアはドイツと違い語学学校ビザがありません。6か月以上の長期滞在を検討している方は上記2つどちらかのビザを取得するのがおすすめです。
・オーストリアは6か月以内はビザ不要
・大学に合格したら学生ビザ
・現地で先生を探したい方はワーキングホリデービザ
僕はワーキングホリデービザを取得して留学を開始しました。語学に自信がなかったので日本国内でビザを取得できたのは大変便利でした(大変なこともありましたが)。この記事が皆さんの適切なビザの選択に役立てば嬉しいです。
schönen Tag noch!