留学

【体験談】アントン・ブルックナー音楽大学Gesang科を受験してきた

みなさんこんにちはTagです。今回は「アントン・ブルックナー私立大学」を受験してきたのでその体験談をお届けしたいと思います。アントン・ブルックナー私立大学を考えている方のお役に立てたら嬉しいです。

Contents

概要

アントン・ブルックナー私立大学(Anton Bruckner Privatuniversität)はオーストリア、オーバーエスターライヒ州にある総合芸術大学です。1823年に音楽学校として設立され1932年に音楽院に任命、2004年に大学認定を受けました。アントン・ブルックナー私立大学は伝統を維持するだけでなく、イノベーションを促進することをポリシーとしています。

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ウェブサイト:Anton Bruckner Privatuniversität

 

申し込み

アントン・ブルックナー私立大学は修士のコースで1つのみで受験者は自動的にGesang科を受けることになります。申し込みは大学のウェブサイトから行いました。まずは申し込みのためにアカウントを作成します。

コロナの影響もあってか最近はウェブサイトからの申し込みが主流のため、どの大学も受験申込時にアカウントを作成しなければならないことが多いです。

申し込み時は名前など個人情報や師事したい先生、試験で演奏するプログラム等を入力して提出しました。申し込み締め切り日から5日以内に1次審査のための動画を提出しなければいけませんでした。

アントン・ブルックナーでは大学側が伴奏者を用意してくれているので自身で伴奏者を連れていく必要はありません。試験時は伴奏者用の楽譜を忘れずに準備しましょう!

 

1次試験

1次試験は動画審査で曲目は2曲(1曲はアリア、1曲は歌曲)のうち1曲はドイツ語という指定がありました。提出方法は様々ですが、僕は撮った動画をYouTubeに限定公開でアップしてURLを送りました。

動画の提出期限は5月の頭で5月末(今回は24日)に現地の試験への招待メールが届きました。招待メールには集合場所と時間が記載されていました。

 

2次試験

当日は試験開始時間によってグループ(1グループ4人)が割り振られていました。集合はメインキャンパス(Hagenstraße 57, 4040) で入口付近に受付が設置されており、名前を言うだけでスムーズに受付ができました。

受付を終えると試験前に声出しができる部屋と伴奏者と合わせができることを説明されました。

伴奏者と合わせができますが、同じグループの受験者と譲り合いながらになります。伴奏者との合わせをしたい場合は積極的にいきましょう。

試験は定刻通りにキャンパスン内の大ホールでスタート!演奏順は特に決められておらず、舞台袖で同じグループになった受験者と話し合って決めました。ちなみに僕は4人中4番目の演奏でした。

最初に挨拶をして何を演奏したいかを聞かれて演奏が始まりました。1曲目は自身で選択することができ、2曲目は審査員に指定された曲を歌いました。

1曲目が終わると「どこに住んでいるか?」や「誰のもとで学んできたか」など簡単な質問があり、その後2曲目の演奏でした。

これで終わりかと思いきや……まだ続きがあったんです!!!
ウェブサイトには記載がない、新曲視唱の試験がありました。

Tag
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僕は新曲視唱が壊滅的なので正直落ちたと思いました

 

3次試験

そしてさらに予想外の出来事がありました。またまたウェブサイトには記載のない3次試験があったんです(笑)

2次試験が終わってから30~60分ほどで3次試験に進む受験者の名前が張り出されました。

3次試験は2次試験のホールではなく、少し広めの音楽室のような部屋で行われました。審査員との距離も先ほどより近く、声量よりも技術的なことをメインで審査されている印象でした

2次試験と同様に1曲目は自分で選択でき、2曲目は審査員から指定された曲を演奏しました。2曲目が終わると「もし入学したらビザの問題はないか」、「ドイツ語はもう少し話せるようにならないといけない」などスモールトークがありました。

そしてその後には演技ができるか確認のため、2次で演奏したオペラアリアを演出の先生に指定された演技を付けて演奏。これまでの大学と違い、受験者と教授との距離が近く感じました。

Tag
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予想外のことだらけで焦りもありましたが1週回って思いっきり演奏できました。3次試験全体で20分くらいでした。

 

注意点

服装

意外に気になるのは服装だと思います。受験者を見渡してみると男性はスーツ、女性は黒をメインにきれいめな服装が多かったです。特にルールは指定されておらず、女性ではシンプルな真黄色なドレスの受験者もいました。

僕はスーツを持っていきましたが、暑かったのでジャケットなしのシャツとスラックスで受験しました。首元が苦しくなるのが嫌だったのでネクタイもしませんでした。

黒表紙

アントン・ブルックナー音楽大学の試験の場合オラトリオアリアは楽譜を見て歌うことができるので黒表紙は用意しておきましょう。こちもウェブサイトには記載がありません。

ウェブサイトに記載がないことが多い

新曲視唱があることも3次試験があることも残念なことにウェブサイトに記載がありません。今この記事を読んでいる方は僕のように当日ドギマギするようなことはないでしょう(笑)

 

番外編

試験内容とは別の注意点は大学までの交通手段です。Google MapでLinz Haupt Bahnhof(リンツ中央駅)から大学までの経路を検索するとこのように表示されます。

ところが他に良い交通手段があるんです。リンツにはペストリングベルク鉄道という山岳路面電車があります。残念ながらはGoogle Mapには表示されないので気を付けて下さい。

ペストリングベルク鉄道を利用する場合はリンツ中央駅から路面電車(3/4)でRudolfstr.停留所へそこからペストリングベルク鉄道(50)に乗り換えてBruckner Uniへ行きましょう!

 

まとめ

いかがだったでしょうか?僕にとって3つ目のオーストリアでの音楽大学受験。今回が一番予想外のことばかり起きました。まして受験がウィーン国立音楽大学と連日だったためコンディション調整が大変でした。

しかし、紆余曲折ありつつもありがたいことに今回合格を頂けました!!!
オーストリアにきて半年、様々なことがありましたが合格できたことで受け入れてもらえたような気持になりました。

また今後も受験の体験談も更新していきたいと思います。この記事が同じように大学受験を目指す人のお役に立てたら嬉しいです。

schönen Tag noch!