オーストリア

ウィーン国立音楽大学【声楽科修士3コース入試内容】

みなさんこんにちはTagです。今回は「オーストリアへ留学したいけどどこを受験しよう?」と迷っている声楽を学ぶ皆さんへウィーン国立音楽大学の情報をお届けします。大学の特徴や入試内容などが記載されているので留学先の大学を選ぶ参考になれば嬉しいです。

※この記事は2022年4月10日時点の情報です

オーストリア音楽大学一覧みなさんこんにちはTagです。「音楽留学をしたい!」そう思った時、まず決めなければいけないのはどの国のどの大学に行きたいかです。今日はオ...

 

Contents

概要


ウィーン国立音楽大学(Universität für Musik und darstellende Kunst Wien)通称MDWはオーストリアの首都ウィーン市にある音楽と舞台芸術のための総合芸術大学です。イギリスのQSが毎年作成している「世界大学ランキング」の「Performing Arts(舞台芸術)」分野で1位に輝いたこともある人気・実力共に最高レベルの大学です。個人レッスンとグループレッスンにおける教師1人あたりの監督率が4.7というのは非常に高い水準といえます。

ウェブサイト:
Universität für Musik und darstellende Kunst Wien
Institut für Gesang und Musiktheater(声楽科のウェブサイト)

 

アクセス

住所: Anton-von-Webern-Platz 1, 1030 Wien

地下鉄(U4Stadtpark駅から徒歩7
路面電車
(1,O)Sechskrügelgasse駅から徒歩5
バス(
4AUngargasse,Neulinggasseから徒歩6
ウィーン国立歌劇場や楽友協会、ウィーンコンツェルトハウスも近い好立地です。





住所: Penzinger Str. 7, 1140 Wien

※声楽科の校舎は14区にあり本校舎とは離れているため注意が必要です。
地下鉄(U4)Hietzing駅から徒歩10分
路面電車(10,60)Penzinger Straße駅から徒歩1分(Hietzing駅から出ています。)
街の中心部からは離れてしまいますが、シェーンブルン宮殿が近くにあり、中心部にも地下鉄
1本で行くことができます

 

コース

ウィーン国立音楽大学には修士号取得のための3つのコースが準備されています。

Lied-Oratorium-Konzert-MA
リート・オラトリオ・コンサート科修士


プログラムの目的は、学士号を基礎として、コンサート歌手としての芸術的・学術的な専門訓練を実践重視かつ学術的に深化・拡大させることである。リートが象徴する言葉と音の特別な共生、しかしオラトリオやコンサート文学においても重要な役割を果たしていることを、付随する科目を通じて分析的、批判的に検討する。ドイツの詩だけでなく、他言語文化も理解することに重点を置いている。

(ウェブサイトを参考、翻訳)

 

Musikdramatische Darstellung-MA
オペラ科修士


このプログラムの目的は、学士課程を基礎として、オペラ歌手としての芸術的・科学的な専門訓練を実践重視かつ科学的に深化・拡大させることである。必修科目と詳細科目、選択科目の内容を通じて、音楽的解釈力、舞台表現力、言語力、科学力を習得し、プロのオペラ歌手として最高レベルの舞台芸術・音楽表現に必要な能力を自主的に発揮することを可能にするのが目的である。

(ウェブサイトを参考、翻訳

 

Vocal Performance-MA
ヴォーカルパフォーマンス科修士

オペラとコンサート部門に等しく高い需要がある専門分野の変化により、代替的な専門家プロファイルの重要性が増している。歌というプロの分野では、フリーランスで仕事をする傾向が見受けられる。歌の専門分野では幅広いことが要求されるため、修士課程の大学教育をより柔軟にすることが急務となっている。一方では、歌手の総合的な育成を考慮しなければならない。オペレッタ、プロの合唱団、声楽アンサンブル、歌とスピーチまたは動作との混合形式などの幅広い分野で、次世代の歌手に追加の専門資格を与えることが必要である。学生は世界でもユニークなオペレッタの伝統を持つ音楽の都ウィーンで、この分野の正規の学位プログラムの枠組みのもと、プロフィール形成に努めることができる。

(ウェブサイトを参考、翻訳

2019年に創設された新しいコースです。オペラ、オラトリオ、歌曲とジャンルを限定せず幅広く学びたい方はこちらのコースを選択してみてもいいかもしれません。

 

教員一覧

オーストリアやドイツの大学ではほとんどの大学のウェブサイトに教員の連絡先が記載されています。下記を参考にVorsingenなど申し込んでみてください。

Gesang教員一覧
Lied-Oratorium-Konzert教員一覧
Musikdramatische Darstellun教員一覧

ウィーン国立音楽大学では学部であればGesangの担当教員一覧から師事したい先生を探してみてください。修士の場合はGesangと自身の専攻したい科の2人の先生につくことができます。裏を返せば2人の先生がGoサインを出さないと合格でず、さらに試験では半数以上の審査員から合格を獲得しなければいけません。

受験前に必ず受けておきたいVorsingenを解説Vorsingen / 受験準備 / メール連絡 / Vorsingen用メール例文 / 志望校に合格できる可能性があるかを知れる貴重な機会 / 合格の可能性を高める / Tagの音楽留学の大学記事では教員一覧のリンクを付けているので簡単に教授の連絡先に辿り着くことができます...

 

入試曲目・内容

Lied-Oratorium-Konzert-MA

・歌曲8曲(うち1曲は現代曲)、
・オラトリオまたはコンサートアリア4曲の異なる性格のコンサートアリア

受験曲のうち最低2曲はドイツ語。5人以上の異なる作曲家がプログラムに含まれている必要があります。オラトリオやコンサートのアリアは楽譜を使用して歌うことができます。受験曲は、入試の申し込み時に書面で提出し、さらには、試験前に試験委員長に手渡す必要があります。

Musikdramatische Darstellung-MA

・7曲のオペラアリア(うち2曲は舞台形式)

選択した受験曲は、異なる時代、スタイル、作曲家のアリアが含まれている必要があります。提出するプログラムには、W.A.モーツァルトのアリア1曲とドイツ語のアリア1曲が含まれていなければなりません。演奏は暗譜で行わなければいけません。受験曲は、入試の申し込み時に書面で提出し、さらには、試験前に試験委員長に手渡す必要があります。

Vocal Performance-MA

・代表的な芸術曲4曲
・オラトリオ・コンサートアリア2曲
・オペラアリア3曲(オペレッタ、ミュージカル・エンターテイメント・シアターも含む)

オラトリオのアリアを除き、選択した試験プログラムは暗譜で演奏しなければなりません。さらには以下の条件を満たしている必要があります。

a) 異なる時代の作品、異なるスタイル(レガートとパルランド)、異なる言語と
言語、少なくとも6人の作曲家によるものです。
b) ドイツ語による芸術歌曲またはアリア1曲
c) ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトのアリア1曲
d) レチタティーヴォを伴う作品1曲
e) 現代曲1曲
f) 舞台形式で1曲
g) 用意する3つのオペラアリアのうち、ミュージカル・エンターテイメント・シアターの分野のアリアは1曲まで

内容

1次試験:提出した試験プログラムの中から自身で選択した曲を演奏すること。その後試験委員会は、さらなる楽曲の演奏について決定します。一次試験終了後、試験委員会は、二次試験への受験者の参加者を決定します。

2次試験:候補者には、ドイツ語または英語による志望動機の面接を行います。ドイツ語または英語で行われ、その間に各テーマに特化した質問も行われます。職業に就いた動機、職業訓練における焦点(専門性)、学位プログラムにおける(専門)分野と、個人のキャリアに関する目標。が実行されます。この面接内で音楽、解釈、歌唱の技能のさらなる審査が行われます。

受験時期に関しては毎年変動するためこちらをご覧ください

 

語学証明

ドイツ語を母国語としない受験者は語学証明を提出しなければいけません。入学してから1年以内にオペラ科とヴォーカルパフォーマンス科はB1レベル、リート・オラトリオ・コンサート科はB2レベルの語学証明が必要になります。ウィーン国立音楽大学では以下の語学証明が有効です。

・Goethe-Zertifikat
・ÖSD-Zertifikat
・mdwでのドイツ語テスト
・歌手のためのドイツ語コース修了

証明書は取得から2年以内のものでなくてはありません。日本で証明書を取得する場合はGoethe-Zertifikatがおすすめです。

学費

授業料はオーストリア市民またはEU/EEA市民は学期あたり363.36€、第三国の学生は1学期(半年)あたり726.72€

日本は第3国に当たるため学費は年間で1,453.44€となります。1€=130円とすると1年間の学費は188,947円。約20万円ほどかかると考えてよいでしょう。

 

まとめ


いかがだったでしょうか?今回はウィーン国立音楽大学の情報をお届けしました。この記事が受験校を選ぶ際にみなさんのお役に立てば嬉しいです。また今回は受験申し込みに関する情報(必要書類など)は省いています。志望校が決定し、実際に受験する際はご自身で大学のウェブサイトを確認してみてください。

schönen Tag noch!