ドイツ

ハンブルク音楽演劇大学【声楽科修士2コース入試内容】

みなさんこんにちはTagです。今回は「ドイツへ留学したいけどどこを受験しよう?」と迷っている皆さんハンブルク音楽演劇大学(Hochschule für Musik und Theater Hamburg)の情報をお届けします。大学の特徴や入試内容などが記載されているので留学先の大学を選ぶ参考になれば嬉しいです。

この記事は2022年5月時点の情報です。

ドイツ音楽大学一覧「音楽留学をしたい!」そう思った時、まず決めなければいけないのはどの国のどの大学に行きたいかです。今日はドイツにある24の音楽大学を紹介...

Contents

概要

ハンブルク音楽演劇大学(通称HfMTは、アンネマリー・マークス=ロックとエドワード・マークスの私立演劇学校から出発し、1950年に「国立音楽演劇大学」の名称で設立されました。ハンブルク音楽演劇大学で行われている音楽・演劇文化は、ヨーロッパの文化にその基盤があります。芸術的な卓越性と社会的な責任感というキーワードのもと、大学は常に創造的な再発明と勇気あるさらなる発展の過程にあり、関係者全員がパフォーマンスの限界に挑戦し、創造的な推進力と豊かなアイデアで世界に挑戦する過程にあります。大学には、オーケストラピットと約450席を備えた機能的な劇場「フォーラム」があり、コンサートイベントのほか、毎年最大8つのオペラ作品や演劇クラスの作品が上演されています。

ウェブサイト: Hochschule für Musik und Theater Hamburg

 

アクセス

住所:
Harvestehuder Weg 12, 20148 Hamburg

最寄り駅:
地下鉄(U1)
Hallerstraße駅から徒歩9分

バス(15,19,605)
Alsterchaussee停留所から徒歩6分

 

コース

ハンブルク音楽演劇大学には修士号取得のために2つのコースが準備されています。

Master GESANG(声楽科-修士)

歌唱の修士課程では、歴史的な演奏実践、現代音楽、コンサートステージの必修・定番レパートリーに重点を置いています。オペラ、オラトリオ、歌曲のどのレパートリーを手がけるかは、あらかじめ決まっているわけではありません。リート、オラトリオ、オペラというジャンルの境界を、歴史的な演奏実践のテーマによって広く理解し、それによって、後期時代様式も含めたさまざまなレパートリーの解釈に敏感になることを目指します。2年間にわたって、4つの言語を「歴史的パフォーマンス実践」という科目の一部として教えています。この知識を補い、さらに深めるのが、IPA(International Phonetics)という科目です。学生は、選択した焦点にしたがって独自の試験プログラムを作成します。

(ウェブサイトを参考・翻訳)

 

Master OPERNGESANG(オペラ科-修士)

オペラでマスターのプログラムは、オペラ歌手の職業のための学生を準備します。 オペラパートの声楽・音楽・舞台演出の多様な要求に応えられるよう、技術的・芸術的に高度なレベルで学びます。特に、歌手自身の個性を総合的に伸ばすことに重点を置いています。修士課程では、集中的に指導された環境の中で、個人の発達段階に応じて、自分の声のあらゆる可能性と色彩を伸ばすことができます。トレーニングの焦点は、歌唱技術、音楽デザイン、舞台演劇が一体となり、芸術的意図を舞台上で実現することを学びます。コアモジュールである歌唱、パートスタディ、舞台音楽演奏に加え、プログラムの他の構成要素として、スピーチトレーニング、ステージトレーニング、大学が提供する学際的プログラムの選択科目が含まれます。

(ウェブサイトを参考・翻訳)

 

他にもLIEDGESTALTUNGのコースがあります。しかし歌で申し込む場合は歌とピアノのデュオでの申し込みが必要です。そのためここでは省きますが、興味がある方はウェブサイトを覗いてみて下さい。

 

教員一覧

オーストリアやドイツの大学ではほとんどの大学のウェブサイトに教員の連絡先が記載されています。こちらを参考にVorsingenなど申し込んでみてください。

GESANG教員一覧
OPERNGESANG教員一覧

受験前に必ず受けておきたいVorsingenを解説Vorsingen / 受験準備 / メール連絡 / Vorsingen用メール例文 / 志望校に合格できる可能性があるかを知れる貴重な機会 / 合格の可能性を高める / Tagの音楽留学の大学記事では教員一覧のリンクを付けているので簡単に教授の連絡先に辿り着くことができます...

 

入試曲目・内容

GESANG

40分のプログラムを準備しすること、また以下の内容を含めること

・リート(最低5曲以上)、オラトリオ、オペラの分野もカバーすること。
・4つの言語が含まれ、そのうちドイツ語とイタリア語は必須。
・4つの異なる時代様式でプログラムを構成すること。
・うちバロック作品2曲以上(10分以上)。
1曲はJ.S.バッハの作品
2曲目は以下の作曲家の作品であることが必要です。
Schütz, Buxtehude, Händel, Telemann, Hasse, Purcell, Blow, Arne,  Dowland,Caccini, Peri, Monteverdi, Frescobaldi, Carissimi, Cesti,  Pergolesi, Vivaldi,Lambert, Montéclair, Lully oder Rameauのいずれか。
・異なる作家の現代作品を最低2曲。
・公表された現代作品リストの中から、作曲家を選ぶ。現代作品のコピーを2部、審査員に提出する必要があります。
・現代作品とオラトリオ以外は、すべて記憶している曲を演奏すること。

試験曲目がかなり細かく指定されています。現代曲は大学側が声種別に曲目を提示しているのが特徴的です。

内容

1次:ビデオ審査
・バロック時代のアリア(オペラまたはオラトリオ)1曲
・歌曲1曲

2次:現地での実技試験
・提出したプログラムから審査員が選んだ曲、合計15分の演奏

 

OPERNGESANG

オペラアリア5曲

Gesang科に比べると急激にシンプルで驚きました笑

内容

1次:ビデオ審査
2つのオペラアリアを含む、少なくとも2つの時代様式、少なくとも4つの歌またはアリア、最大合計時間は20分。

2次:現地での実技試験
準備した5曲のオペラアリアから1曲演奏。その後審査員が指定した曲を演奏。

 

語学証明

ドイツ語を母国語としない受験者は語学証明を提出する必要があります。ハンブルク音楽演劇大学では修士号に入学する前提条件としてB2レベルのドイツ語の知識を示さなければいけません。ちなみにハンブルク音楽演劇大学で認められる語学証明は以下のものになります。

Goethe-Institut
Zentrale Oberstufenprüfung (ZOP)
Kleines Deutsches Sprachdiplom (KDS)
Großes Deutsches Sprachdiplom (GDS)
TestDaF (Deutsch als Fremdsprache) – Niveaustufe 3

5種類のドイツ語証明が明記されていますが、日本での取得を考えるとGoethe-Institutが最も取りやすいです。また証明書は発行から2年経過すると証明書としての効力を失うことも気を付けなければいけません。

申請時に上記の証明が提出できない場合は最初のゼメスターの終わりまでにB2の証明を取得し、提出すれば問題ありません。大学が開講する有料のドイツ語コースに参加することもできます。

 

学費

ハンブルク音楽演劇大学は学費は無料ですが、半年ごとに334,40€の学期費がかかります。内訳は以下の通りです。

セメスターチケット182.40€
Studentenwerkへの寄付金85.00€
管理費50.00€
生徒会費10.00€
セメスターチケット基金への寄付金7.00€

学期費は定期的に金額が変更になるため、こちらからチェックしてみて下さい。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?今回はハンブルク音楽演劇大学の情報をお届けしました。かつて北ドイツ最大の港として栄えたハンブルクは世界遺産にも登録された倉庫街や1960年代にビートルズが世間に知られるきっかけになった街としても有名です。クラシック音楽の面ではブラームス、メンデルスゾーンの生誕地であり、現在はエルプフィルハーモニーが街のシンボル的な存在となっています。

この記事が受験校を選ぶ際にみなさんのお役に立てば嬉しいです。また今回は受験申し込みに関する情報(必要書類など)は省いています。志望校が決定し、実際に受験する際はご自身で大学のウェブサイトを確認してみてください。

schönen Tag noch!